経費精算ソフト おすすめ5選|中小企業向けに料金・機能を徹底比較【2026年最新版】

毎月末になると、経理担当者がため息をつく光景——領収書の束、手書きの申請書、電卓を叩きながらの集計作業。「うちはまだ紙でやっている」「エクセルで管理しているけれど、そろそろ限界かな」と感じている経営者の方は、従業員10〜50名規模の会社では特に多いのではないでしょうか。

経費精算ソフトを導入した企業では、月あたりの経理作業時間が平均50〜60%削減されたという報告が複数出ています。毎月20時間かかっていた作業が10時間以下になれば、担当者は本来やるべき財務分析や資金繰りの確認に集中できます。経営者の方にとっても、経費の状況をリアルタイムで把握できるようになるのは、意思決定のスピードという面で大きなメリットがあります。

ただ、いざ導入を検討しようとすると「どれを選べばいいか分からない」という壁にぶつかりますよね。楽楽精算、マネーフォワード経費、ジョブカン経費精算……製品名は知っていても、自社の規模や会計ソフトとの相性、実際のコストまで踏み込んで比較できている方は少ないのが実情です。

この記事では、中小企業(従業員10〜100名規模)向けに、実務で使える経費精算ソフト5選を料金・機能・使いやすさの三つの軸で徹底的に比較しています。選び方の基準も合わせてお伝えしますので、読み終えたころには「うちはこれを使えばよさそうだ」という方向性が見えてくるはずです。

この記事で分かること

  • 経費精算ソフトを導入することで現場が具体的にどう変わるのか
  • 中小企業が製品を選ぶときに必ず確認すべき3つのポイント
  • おすすめ5選それぞれの料金・特徴・向いている企業タイプ
  • 使っている会計ソフト別の最適な組み合わせ
目次

経費精算ソフトを導入すると、現場は具体的にどう変わるのか

「導入費用がかかりそう」「設定が難しそう」「今の運用でも何とかなっている」——こうした理由でソフトの導入を後回しにしているケースはよくあります。ただ、その判断が知らず知らずのうちに会社のコストを押し上げている可能性もあります。

領収書の紛失と手戻り作業がなくなる

紙の領収書による経費精算の最大の問題は、ヒューマンエラーが避けられないという点です。申請漏れ、金額の転記ミス、領収書の紛失——どれも悪意があって起きるわけではありませんが、経理担当者はその都度、申請者に連絡を取って差し戻しの対応をしなければなりません。

経費精算ソフトを使えば、従業員はスマートフォンで領収書を撮影してその場でアップロードできます。AIがOCR(文字認識)で金額・日付・店名を自動で読み取るため、手入力の手間もミスもほぼゼロになります。

承認フローもシステム上で完結するため、「上司が出張中で印鑑がもらえない」という状況も解消されます。

実際に従業員20名規模の製造業で楽楽精算を導入した事例では、月末の経費締め処理にかかっていた時間が18時間から6時間に短縮されました。担当者の残業代に換算すると、年間で数十万円規模の削減効果になったとのことです。

経営者がリアルタイムで経費を把握できるようになる

紙やエクセルによる管理では、経費の全体像が見えるのは月末の集計が終わってからになります。つまり、経営判断に使えるデータが常に1ヶ月遅れている状態です。

経費精算ソフトでは、申請・承認・支払いの状況がダッシュボードにリアルタイムで表示されます。「今月、どの部署がどのくらい使っているか」「交際費が予算を超えそうか」といった情報を、経営者がいつでも確認できる環境が整います。予算管理と経費管理が連動することで、月中での軌道修正もしやすくなります。

中小企業が経費精算ソフトを選ぶときに見るべき3つのポイント

清算経理担当者

正直、どの製品も同じに見えて何で選べばいいか全然わからないんですよね…

アドバイザー

「実は選ぶときに見るべきポイントは3つだけです。これさえ押さえれば自社に合う製品がすっきり絞れますよ。

製品を比較する前に、選ぶ際の基準を整理しておきましょう。価格だけで選ぶと「安かったけれど使い勝手が悪くて現場に定着しなかった」という失敗につながりやすいため、以下の3点はぜひ事前に確認してみてください。

ポイント① 使っている会計ソフトと連携できるか

経費精算ソフトの最大のメリットは、精算データがそのまま会計仕訳に連携されることです。しかしこの連携は、組み合わせによってできるものとできないものが
あります。

たとえばfreeeの会計ソフトを使っているならfreee経費精算との相性が最も良く、マネーフォワードの会計ソフトを使っているならマネーフォワード経費がスムー
ズに連携できます。異なるベンダーの製品を組み合わせる場合は、CSV連携や会計ソフト側のAPI対応状況を事前に確認しておくと安心です。

ポイント② スマートフォンでの操作性

経費精算を現場に定着させるうえで、スマホアプリの使いやすさは製品選びの重要な判断基準の一つです。どれだけ機能が豊富でも、従業員がアプリを使わなければ効果は出ません。

特に確認したいのは、領収書撮影からアップロードまでの一連の操作がスムーズにできるかどうかです。OCRの読み取り精度も製品によって差があります。無料トライアルを活用して、実際に自社の領収書を読み込ませてみると、製品の実力を肌で感じられます。

ポイント③ 導入・運用コストの総額

月額料金だけで比較すると、初期費用や設定費用を見落としやすいので注意が必要です。特に楽楽精算のような大手製品は、初期費用が数十万円かかるケースもあります。一方でジョブカン経費精算やマネーフォワード経費のようなクラウド製品は、初期費用が無料または低額で始められるものが多い傾向があります。

コストの比較は「月額料金×12ヶ月+初期費用」を1年間のトータルで計算するのが基本です。従業員数が増えると料金が変わる製品も多いため、1〜2年後の規模感まで想定して見積もりを取っておくと、あとで想定外のコストが発生するリスクを減らせます。

経費精算ソフト おすすめ5選

選び方のポイントを踏まえたうえで、中小企業に特におすすめできる5製品を順番にご紹介します。それぞれの特徴や向いている企業タイプも合わせてお伝えしますので、自社に近いものを探しながら読んでみてください。

1位 楽楽精算|国内シェアNo.1、大規模対応にも強い

楽楽精算は、ラクスが提供する国内シェアトップクラスの経費精算ソフトです。2009年のサービス開始以来、累計導入社数は9,000社以上(2025年時点)に達しており、特に従業員50名以上の中堅・大企業に強みを持っています。

最大の特徴は、交通費の自動計算機能です。ICカードの利用履歴を取り込んで経路・金額を自動で入力できるため、出張や外回りが多い営業部門での利用に向いています。また、就業管理システムや給与計算ソフトとの連携が豊富で、すでに複数のシステムを使っている会社でも既存の環境に組み込みやすい点が評価されています。

一方で、費用は他製品と比べてやや高めという点は事前に把握しておきたいところです。初期費用・月額費用ともに規模や利用プランによって大きく変わるため、公式サイトでの見積もりが必要になります。目安として、従業員30名規模の企業では月額2〜4万円程度の導入事例が多いようです。

UIはシンプルで分かりやすく、ITに不慣れなスタッフでも比較的スムーズに覚えられます。サポート体制も充実しており、導入時の設定支援から運用後の問い合わせ対応まで丁寧に対応してもらえるため、「初めてのシステム導入で不安」という企業にとっては心強い選択肢です。

楽楽精算がおすすめな会社
従業員30名以上で交通費精算が多い、外回り営業が多い、既存システムとの連携を重視したい——そういった企業に特に向いています。


2位 マネーフォワード経費|会計連携の完成度が高い

マネーフォワードが提供するマネーフォワード クラウド経費は、同社の会計ソフト「マネーフォワード クラウド会計」との連携において際立った使い勝手を誇ります。経費の申請・承認・精算が終わると、仕訳データが自動で会計ソフトに反映されるため、経理担当者が二重入力する手間がなくなります。

料金は従業員規模によってプランが分かれており、小規模プランは月額数千円から始められます。初期費用も抑えられているため、「まずは試してみたい」という企業でも導入のハードルが低い点が人気の理由の一つです。

スマートフォンアプリの完成度も高く、領収書の撮影からアップロードまでの操作が直感的で分かりやすいです。OCRの精度も安定しており、コンビニのレシート
や飲食店の領収書でも精度よく読み取れます。申請から承認までのフローもシンプルなため、現場への定着率が高いという声もよく聞かれます。

ただし、楽楽精算と比べると大規模な組織向けのカスタマイズ性はやや限られます。複雑な承認フローや部署ごとの細かい設定が必要な場合は、事前に機能を確認しておくと安心です。

マネーフォワード経費がおすすめな会社
すでにマネーフォワードの会計ソフトや給与ソフトを使っている、従業員10〜50名規模でコストを抑えながら本格的な経費管理をしたい——そういった企業に最適です。

3位 ジョブカン経費精算|コスパ重視の中小企業に

ジョブカン経費精算は、勤怠管理・給与計算・人事管理など他のジョブカン製品との連携が強みのシリーズです。料金は1名あたり月額400円(税抜)と、5製品の中で最もリーズナブルな水準に設定されており、コストを優先したい中小企業から支持されています。

機能面では、経費精算に必要な基本機能はしっかり揃っています。領収書撮影・OCR読み取り・承認フロー・会計ソフトへのデータ出力——この一連の流れに必要な機能は過不足なく実装されており、「シンプルに経費精算を電子化したい」という用途には十分対応できます。

一方で、交通費の自動計算機能はオプション扱いになるため、外回りが多い業種ではトータルコストが上がる可能性があります。また、CSVでのデータ出力は可能なものの、楽楽精算やマネーフォワード経費のような会計ソフトとのシームレスな連携という面では差があります。

勤怠管理でジョブカンをすでに使っている会社なら、管理画面を統一できるメリットが大きく感じられるでしょう。経費・勤怠・給与を一つのプラットフォームで管理できると、経理担当者の負担はかなり軽減されます。

ジョブカン経費精算がおすすめな会社
すでにジョブカンの他製品を使っている、費用をできるだけ抑えたい、シンプルな機能で十分——そういった10〜30名規模の中小企業に向いています。

4位 freee経費精算|freeeユーザーなら追加コストほぼゼロ

freee経費精算は、クラウド会計ソフトのfreeeが提供する経費管理機能です。freee会計のプランに含まれているか、低コストで追加できるケースが多く、すでにfreeeを導入している企業にとっては実質的な追加コストがほとんどかからない点が大きな魅力です。

会計ソフトと完全に一体化しているため、経費精算のデータがリアルタイムで帳簿に反映されます。仕訳の確認・修正もfreeeの管理画面上でそのまま行えるため、会計業務と経費管理を一つの画面で完結できます。これは他の経費精算専用ソフトにはない強みです。

スマートフォンアプリも使いやすく、領収書の撮影・申請の一連操作はスムーズです。承認フローの設定もシンプルなため、小規模な組織でも無理なく運用できます。困ったときはfreeeのサポート(電話・チャット・メール)に相談できる環境も整っています。

ただし、freeeを使っていない企業にとっては恩恵が薄くなります。他の会計ソフトとの連携は限定的なため、すでに別の会計ソフトを使っている場合はfreeeへの乗り換えもセットで検討する必要が出てきます。

freee経費精算がおすすめな会社
freeeの会計ソフトまたは給与計算ソフトをすでに使っている、追加費用を最小限に抑えたい、経費から会計までをワンストップで管理したい——そういった企業に最適です。

5位 SAP Concur|グローバル対応・複雑な組織構造に強い

SAP Concurは、世界で4万社以上が導入しているグローバルスタンダードの経費・出張管理ソフトです。日本国内では大企業を中心に導入が進んでいますが、海外取引がある中小企業や、今後の組織拡大を見据えた企業にも選択肢として挙がってくることがあります。

最大の特徴は、出張管理(旅費精算)と経費精算を一元管理できる点です。航空券・ホテルの予約から精算まで一つのシステムで完結するため、海外出張が多い会社では特に効果を発揮します。多通貨対応・多言語対応も標準で備わっており、グローバルな業務環境にも対応できます。

一方で、費用は5製品の中で最も高く、小規模な組織には機能が過剰になりやすいという点も正直なところです。導入には初期設定の工数もかかるため、IT担当者がいない環境では運用のハードルが上がる可能性があります。国内のみで事業を展開している従業員30名以下の企業には、まず他の4製品を比較してみることをおすすめします。

SAP Concurがおすすめな会社
海外取引・海外出張が多い、組織が複数拠点にまたがっている、将来的に100名以上の規模になる予定がある——そういった成長フェーズにある企業や、グローバル
に展開する中堅企業に向いています。

5製品を一覧で比較する

楽楽精算MF経費 ジョブカンfreee経費SAP Concur
初期費用あり(要見積)低~無料無料無料あり(要見積)
月額費用 2〜4万円〜数千円〜400円/人プランに含む要見積
OCR読取
交通費自動計算(オプション)
会計連携 幅広く対応 MF会計と最強 CSV出力中心 freeeと最強 幅広く対応
スマホ操作性
おすすめ規模30名〜 10〜50名 10〜30名10〜50名50名〜

※料金は2026年5月時点の目安。詳細は各社公式サイトでご確認ください。

清算経理担当者

表を見てもまだ迷ってます…うちはマネーフォワードで会計やってるんですけど。

アドバイザー

それならマネーフォワード経費が最もスムーズです。同じプラットフォームで完結するので、月末の二重入力がそのままなくなりますよ。

会計ソフト別|最もスムーズに使える組み合わせ

製品の機能と料金を把握したうえで、もう一段踏み込んで考えたいのが「今使っている会計ソフトとの相性」です。連携の手間が少ないほど経理業務の効率化効果が高まるため、ここは見落とさずに確認しておきたいポイントです。

freeeの会計ソフトを使っているなら

freee経費精算が最もスムーズに連携できます。追加費用なく、または低コストで使い始められ、経費データがリアルタイムで帳簿に反映されます。CSVを出力してインポートする作業が発生しないため、毎月の業務がかなりシンプルになります。

マネーフォワードの会計ソフトを使っているなら

マネーフォワード経費との組み合わせが最もスムーズです。同じプラットフォーム内で完結するため、データの二重管理が発生しません。月次の締め処理が楽になり、顧問税理士との連携もとりやすくなります。

弥生・勘定奉行など他の会計ソフトを使っているなら

楽楽精算またはジョブカン経費精算が現実的な選択肢になります。CSVや専用の連携機能で会計ソフトにデータを渡せるため、既存環境を変えずに経費精算だけを電子化できます。コストを抑えたいならジョブカン、機能の充実度を重視するなら楽楽精算という判断になりやすいです。

まとめ|今日からできる3つのアクション

経費精算ソフトの導入は、決して大がかりなプロジェクトである必要はありません。中小企業であれば、最短1〜2週間でシステムを稼働させられるケースも多くあります。

① 今使っている会計ソフトを確認する

freeeかマネーフォワードか、それとも別のソフトか——この一点だけでも候補がかなり絞られます。会計ソフトが手元で分からない場合は、経理担当者や顧問税理士に確認してみてください。

② 候補製品の無料トライアルに申し込む

楽楽精算・マネーフォワード経費・ジョブカン経費精算はいずれも無料トライアル期間を設けています。実際に自社の領収書を撮影してみて、OCRの精度や操作感を試してみると、カタログスペックでは分からない使い勝手の差が見えてきます。

③ 現場スタッフ1〜2名を巻き込んで試用する

経費精算ソフトは「経営者が決めて現場が使う」ツールです。現場のスタッフが「これなら使えそう」と感じられるかどうかが、導入後の定着率に直結します。トライアル期間中に経理担当者と申請者役を1名ずつ決めて、実際の業務フローで試してみると判断しやすくなります。

経費精算の効率化は、コスト削減と従業員の負担軽減を同時に実現できる、数少ない取り組みの一つです。「検討してみようかな」と思ったこのタイミングが、動き出すよい機会かもしれません。

【免責事項】
本記事の情報は執筆時点のものであり、内容の正確性・完全性を保証するものではありません。
ツールの導入に際しては、必ず各社公式サイトおよび担当者にご確認のうえ、お客様自身の判断でご利用ください。

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